少林窟道場は道元禅師の流れを汲む曹洞宗に属します。
しかし、禅に曹洞も臨済もありません。
少林窟では達磨大師、馬祖大師、趙州禅師、あるいは日本臨済宗の大応国師・大燈国師・関山国師等の境涯を等しく尊崇し、公案も尊重しながら、只管工夫で修行をしております。
その様子は参禅記、老師の著作等に詳しく記されております。
少林窟道場は飯田欓隠老大師によって、昭和6年、大阪・高槻に創建されました。昭和12年、老大師遷化と共に第三世となられた義光老師によって当地・忠海にあります勝運寺に移され、昭和33年に勝運寺裏手の境内に道場が建立されました。それには、義光老師が広島大学参禅会を指導しておられた関係で、広大の学生・OBの方々のご尽力がありました。そして幾度かの改修を経て、現在に至っております。
現道場主は第五世・井上希道老師です。
決して大きな道場ではなく、あくまでも一箇半箇を打出するために少人数で高密度の修行をする場となっています。